一香の雑説

一香の趣味、考察、脚本等闇鍋ルーム

〜Stage making〜 照明基礎編

まず‥‥‥照明ってなにすんの?

教本読んでもイマイチ‥‥‥

これが大きいと思います。もちろん、“舞台を明るくして、見やすくする“

正解です!

でもね、照明ってそれだけじゃないの。言ってしまうと、舞台の質を盛り上げることだってできるし、逆に壊すことだってできてしまうの。

こわいねw

基本的に人間は光を依り代に物を認知するわけですが、人間の視界からの情報って、私たちが取り込んでいる情報の8割を占めているんです!ということは、ただ単に見える見えないだけの問題じゃなくて、舞台の様子や、時間、季節、はたまたシチュエーションまでもをかえてしまうんです。晴れてるーとか悲しいシーンだーとかね。

つまり、総合芸術たる舞台において馬鹿みたいに大事なの。(当たり前かw)。

 

それを踏まえていってみようか!

 

1 照明器具の種類

最初の壁は、どれがどれだかを認識することなんだよね。というわけで一覧(どの劇場にもある基本的なのをあげます)

 

 

-調光卓-

照明を操る頭脳です!照明さんはここから操作します。こーゆーの

f:id:yixiangj11:20181127175719j:image

手動はもちろん、指示を入れれば自動操作もできたりするんです。大概は舞台の対角線上の上方、客席の一番後ろにあるんですが、舞台の近くにあったりと、劇場によっていろいろです。

 

-サスペンションライト(地明かり)-

舞台真上、バトンという吊り下げ器具にくっついてるやつです。横一列、凹凸レンズが並んでおり、大概2本あります。丸い円状に照射され、主に地明かり(全体を明るくする、つまり太陽みたいな役割)を担当します。

一方、明かりのサイズの変更も可能で、スポットライトにもできます。劇場によっては、スポットライト専用のサスペンション(いわゆる単サス)があり、地明かりもスポットライトも両方使えちゃったりします!

 

-シーリングライト-

舞台前方、もしくは上方にある大きな照明。舞台全域を明るくします。地明かり(サスペンション)の補助にもなり、役者さんの顔が客席から見えやすくしたりもさせます。サスペンションをスポットライトにするときは、こちらを地明かりにします。照射方向の変更も可能ですが、時間を要するために、高校演劇程度ではそのまま使うのがメジャーです。

 

-フォローライト-

その名の通り補佐役です。舞台の上で暗いところが出たり、影が気になる‥‥‥なんて時に使える便利な照明です。場所は様々。

 

-フロントライト-

舞台から見て左右の上方にある、箱みたいなのが固まって並んでるやつです。その名の通り、舞台を正面から照らします。役者さんの顔の影を取り払ったり、血色よくさせるのが目的です。また、フィルムを入れることで、光の色を変更可能です。

 

-サイドスポット(ss)-

舞台上のひきわり幕(カーテンみたいにして舞台を区切るやつ)の後ろに配置されている照明です。舞台を横から照らすことで、役者さんの顔の影を取り払ったり、路地裏なんかの表現にも使えます。左右にあります。

 

-ぶっちがい-

サイドスポットに似ているのですが、これも同じく舞台を左右から照らします。ぶっちがいというのは、光が交差する(打ち交う)うちたがう、から来ている言葉です。光がクロスする事で、ミュージカルのような雰囲気が出て、舞台上でも目を惹かせますよ。

 

-ボーダーライト-

これも全体を明るくする役割があるんですが、あまり演劇では使わない印象。作業灯って感じです。

 

-泉あて-

演劇では使わないかなって感じの照明。演奏会とかで、司会さんが出てきた時に、司会台を照らすようなやつです。

 

-ピンスポットライト-

よく見る追跡ライト。可動式で、実際に動かしながら使います。アクティブな印象なので、動きを出したい時などに使うと良い。

 

-ホリゾント-

アッパー(上)アンダー(下)があり、舞台の一番奥(後ろ)の幕を照らします。色がつけられるので、空や時間の表現が可能になり、舞台に幅と立体感を持たせられます。これの使いかたが上手だと、本当に迫力がありますよ!

 

 

2 舞台の構成

ここまできたら、舞台の構成です。何事もそうですが、無計画ではどんなに素晴らしい劇でもご破算です。ここでは、舞台の構成方法、共有に焦点を当てます。

 

➀使う照明を決める

 台本が決まったら次に大道具の配置、キャストの立ち回り、使用する照明を決定します。ここで大事なのは、全く同じ舞台構想が、団員全員で共有できていること。これが案外できていないんですよね。照射したスポットから50センチズレただけで印象はガクッとかわってしまうので、よくよく確認してください。

 

➁照明仕込み図を描く

使う照明が決まったら、それらの配置を図にします。これは、公演前の箱付きさんとのコミュニケーションや連携に加え、団員との照明イメージの共有にも役立ちます。

まず、箱付きさんとの打ち合わせ前に舞台の略図みたいなのが渡されたと思うんですが、あれに仕込み図を書きます。f:id:yixiangj11:20181127233944j:image

おおよその配置位置にそれぞれ照明器具ごとの記号を書いていきます。方向、フィルターの色とかも書いておくといいです。そこまで堅っ苦しくなくていいので、記号がわからなかったら説明書きでも入れておけばオッケーです。

 

ゲネプロ、仕込み

いわゆるリハーサル。ここで実際に照明をいじって最終確認をします。舞台の色味や明るさ、見え方などをよく確認してください。特にホリゾントの色は気を引き締めて。また、いざリハーサルが始まると思いのほか混乱するものなので、リハーサルのリハーサルも案外大事です。まぁそれはキャストさんも音響さんも一緒ですけどねw

 

➃いざ、本番へ

さて、ここまできたら、あとはやり切るだけ…ならいいのですが、そうもいかないのが世の常。本番になるとトチってしまったり、キャストが台本ど忘れしたりとアドリブ力も問われます。でも大丈夫。しっかり準備したのならきっとやりきれます。キャストに合わせるのではなく、彼らを導くような気持ちで取り組んでください。消し忘れとか、うっかりなんてものは普通のことです。きにしなくていいんですw頑張って!

 

➄終わったら

片付けを速やかに。しっかりと挨拶をしてから会場を去りましょう。いろいろ悔やまれることがあるとは思いますが、それも経験。楽しければいいんです。だって芸術なんだから♪

 

 

 

……はい!ざっとこんな感じです。これはあくまで大組み、美しさの探求はまだまだ続きますが、これが抑えられていれば幕はおろせます。拙著で申し訳ないですが、参考になると嬉しいです。

 

今後はキャスト、音響、舞台監督&美術の基礎を上げつつ、それぞれのスキルや細かい解説もしようと思います。お付き合い頂き、ありがとうございました。

 

〜Stage making〜

えっとですね、期末真っ最中&年内に新作を3本あげるという部長の強行の真っ盛りにですね、自分の初舞台を見て死にそうになりましたw

でね?思ったんだけど、その時はほとんど無知の状態でやってたの。教えてくれないのよ?うちの先輩。

困ったねぇ……ってことで!いづれ舞台を知るであろう新入生さん、舞台監督さんのために基礎的なことをあげていこうと思います!

(あくまで私の学校と劇団での経験に基づくものなので、学校さんから指示があったらそれに従ってネ!)

                                                           次回から!

 

 

没案を参考までに 今となってはネタ

緞上げ

 

 

「被害を受けたのは地主の家の…犬!」

「傷害っていうのは‥‥」

「犬の事…」

「ふざけんなよ!事件だって言うから期待してたのによっ!」

「あーあ。まぁいいか、仕事なんだし」

「依頼はキチンとしないと」

チャイム音

「どうぞー入ってください」

「…これはこれは、全員でいらっしゃったのですね」

「まぁ、そこにお掛けになってください」

「では、調査報告をさせていただきます。」

「状況としては…朝起きたら…毛が無かった!…と。」

「いやー滑稽でしたね、毛がないと犬にはとても見えない」

男、横見て咳払い

「…私が見たところ、それなりに腕のある人間による犯行でしょう。刈り取った跡が綺麗だ」

「事件前夜、貴方方の屋敷に出入り可能だったのは主人と奥さまと使用人。」

歩き回る

「それぞれのアリバイを整理しましょう。まず、ご主人。」

「事件発生時刻は…動向がはっきりしています。証明もとれている。ピッチピチの若―い女性を連れ込んでいたようですが…」

「奥さんいるのにそんなことやっていいんですか?。」

「お楽しみでしたかご主人!」

「おっとぉ。言い過ぎてしまいました」

「…こっから先は別料金ですよ。奥さん」

「さて次は…奥さん、貴方もアリバイがある。部屋でワインを嗜んでおられた。」

「ご主人に勝手に飲むなって言われてたやつ」

「確か、高いんですよあれ…いいのかなぁ勝手に飲んじゃって。しらないですよぉ。」

「そうなると、最後に使用人、貴方が問題だ。」

「まあ、正直貴方以外検討がつかないんですがね…」

「世話をしている以上、犬と接する機会も多い。まぁ、わざと逃がしたりもできるっと。」

「でもまぁ、こいつは逃げない。」

「ならどうする?」

「そうっ!隠せばいい」

「…となると、正しくは監禁したことになる。」

「即ち、主人の視界に入れなかったわけだ。そうなれば独壇場。自分の部屋にでも隠しでもしていたんですかね?煮るなり焼くなり毛を毟るなり好きにできる」

「あれ…?これ完全に真っ黒じゃあないですか」

「考える必要ありました?コレ」

「まあ何だかんだ言っても、家族がやるわけないですし。犯人は使用人さんでいいんじゃないですか?」

キョロキョロ

「ふふふ…私もプロだそんな甘い仕事をしているわけではないんですよ」

「依頼を受けたらまずは身辺調査だ。住処、好み、性格、身長、体重、BMI、尿酸値。さらに、3サイズ、彼氏旦那の有無、今まで付き合った人数。遂には今までに食べたパンの枚数まで!」

「次に動向調査!よく行く店や場所をバックアップ!24時間監視しているのさ。」

「とはいえ、プライバシー?は考慮しているつもりだ。

風呂や、着替え中なんかは小休止するようにしている…多分。」

男、綿綿と

「けっ…決して自分から進んで覗いたり、変な妄想したりなんかしてないからな!」

男振り返り念押す

「わ…私はそんな人間じゃないからな!いうなれば…じぇんとるまん。gentleman?だ!」

「でも…しいて言うなら。私は見えないほうが好きだな!見えるか見えないか、ぎりぎりの境界!」

「何人にも侵されざる聖なる領域!」

「立ち入れないからこそ感じる満ち足りない‥。ワクワク感!」

「そう思うだろ?全国の健全な男子諸兄よ」

「もう哲学だよねこれ」

「ちなみに…絶対領域黄金比は」

男台詞ごとにふりをつける

「スカートの丈」

絶対領域

「膝上ソックスが」

「4対1対2.5の時らしい」

「覚えておけよ?4対1対2.5だぞ?」

「経験上私もそう思う。…計ったことはないが…うん。」

男咳払い

「失敬、つい熱くなってしまった。」

多少沈黙

うろうろする

「…さて本題にもどろうか。」

「使用人がこのぉー‥‥」

「なんだっけ?」

「えーと、あー」

「犬?」

トボケるかんじ

「そうそう、犬の毛を何故刈り取ったか?」

「それはですね…主人!あんたのセンスがないからだ!」

「家中高い絨毯はりまくってさぁ」

「掃除大変なんですよ?」

「生姜すった後、取れないみたいに」

「もどかしいよねぇ、アレ」

「だから使用人、貴方は考えた。仕事の負担を減らすには…と」

「単純な話、毛が落ちるのは犬のせい。犬が居なければ余計な手間がかからない。」

「要は、始末してしまえばいいだけの話。」

「どうせ、外飼いにしろと言ってもこの馬鹿主人には通じないからね。」

「あっ…ペットは飼い主に似るってよく言ったよね。」

「何気に感動だわ…。メモっとこ」

「主人がダメなら犬もダメってか。」

「傑作」

「えーと…続きね。」

「ところが、始末をしてしまうと真っ先に自分の責任を求められる。そうなれば、解雇も免れない。」

「そんな中、貴方は思いついてしまった。」

「比較的安全な毛の呪縛の解決方法を」

「そして…実行した…」

「その結果が‥コイツをを生み出した…っと」

「とまぁ、こんな感じですわ。」

「…さて、これで私の仕事はおわりですね。」

「あくまで探偵稼業です。法的にどうこうできるもんではないので」

「今後とも御贔屓に…。何かあったらまたご用命ください。」

入り口に向かってハンカチをヒラヒラしながら

「それでは。」 

「アッ!ちょっと待って!いつものやってなかった…」

「いきますよぉ?」

「真実は…いつも…大体一つ!」

ギィィィィィバタンッッ

「金持ちの相手をすんのは疲れるな」

「‥もっと探偵らしいことがしたい‥」

時計見る

椅子座る 優雅な感じ

暫くして電話が鳴る

「はい。クロサギ探偵社。」

「どういったご依頼で?」

聞く感じ

「ほぅ…家に帰ったら貴方の夫だという男がいたと」

「ほうほう、なるほど?」

「その男に心当たりは?」

「ないか…」

「いったい何をしているんです?そいつは」

「危害は被ってないですよね?」

「ん?何故かおんなじ指輪を持っている?」

「ところで…貴方何歳?」

「おぅ!」

電話離れて

「このばぁさんボケてる!」

電話に戻り

「指輪持ってるってことは」

「あのね、おばあちゃん。その人貴方の旦那さんよ。」

「いや、カッコよくないって言ったってアンタの旦那なの」

「げ・ん・じ・つ!」

「よーく見て!結婚指輪あるんだろ?」

「というか、ウチに電話する前に病院行きなさい。わかったね!ちゃんと行くんだよ!じゃ!」

電話置く

ちょっと間を置いてつぶやく

「旦那の顔忘れるか?普通」

「年老いてもあぁいう風にはなりたくないなぁ…」

新聞を読みながら、しばらく待つ

電話が鳴る

「はいクロサギ探偵社。」

「どういったご依頼で?」

「はぁ?好きな人を振り向かせたい?」

「うーん、まずは相手が脈アリかどうか確認しましょ!」

「彼と目が合う頻度をチェック!!」

「次に彼との共通の点を見つけましょう。」

「恋に奥手になってちゃダメ!グイグいきなさい。いい結果期待してるわよ(いい女風に)」

ガチャンッッ

「…ってなんでだぁぁぁ」

「普通に相談に乗っちゃったぁぁぁ」

「私は探偵だぁぁぁぁ」

「ふざけたことでかけてきやがって…」

「ふられろぉぉっ!」

鳴る

「今日は多いな…」

適当な感じ

「はいクロサギ探偵社。」

「またさっきの婆さん…」

「え?動悸、息切れ」

「これは恋の仕業かもって?」

「いや、違うから、病気だからソレ」

「病院行けよ!じゃあね」

ガチャンッ

「探偵を何だと思ってんのかなぁ?何でも屋じゃないっての」

「あーあ」

うなだれる感 着席

電話

「はいはい。」 

離れて

「うっへ。今度は爺さんか」

「どうしたの?」

「なに?流行りのカフェに行ったら店員のマナーが悪い?」 

「コーヒー頼んだのに。ちゃんと出さない?」 

「どういうことよ?」

「コーヒーの店なのにコーヒーが無い‥と」

「なにが出てきたの?」

「タイヤぁ?」

離れて

「ちょっと待って、なんでそこでタイヤ??」

SE 小さくオートバックスのCM

「もしかしてぇ‥」

戻る

「ねぇ。おじいさんよ…」

電話に向かって大声

「あんたがいるの、スターバックスじゃなくて…」

オートバックスだろ!」

「車の店行ってコーヒー出てくるかっつーの。もういいでしょ?じゃあね」

戻す 

暫くして電話が鳴る

「はい、クロサギ探偵しゃ…俺? オレオレ?いや、あのさっきから

オレオレお言われてもわからないんですが…」

ハッとして

「もしかしてこれがあの有名なオレオレ詐欺!?」

ニヤリとして

「もしもしこちらアデ◯―レ法律相談事務所…」

ガチャン

呆れた顔をする

「あぁ!‥‥なんでもっとこうさぁ、大きな事件?殺人だとかが来ないの?」

「うち探偵だよ?」

電話鳴る 

うんざりな感じ 

「はいこちらクロサギ探偵社…」

「えっ!盗難!」

ガッツポーズ

「待ってました!こういうのだよ、こういうの」

「すいません、今現在の状況を詳しく教えてもらってもいいですか?」

「はぁ。テレビもねぇ、ラジオもねぇ、(曲が流れ始める) …東京でベコ飼うだぁ」

静かに電話を切る

真顔で少しボーッとする

ボソッと

「転職しようかな」

電話が鳴る

「はぁ…」

「はい?こちらサギですー…」

「ん?あっ!」

クロサギです。クロサギ。探偵社。」

「…あぁ?」

「自分の名前がわからない?」 

少し沈黙

「…またおまえかっ!」

切る強めに

「本人が知らなきゃ、電話越しの人間がわかるわけないだろ」

また鳴る 

とって

「ピザ屋じゃねーんだよー!」

切った側からかかってくる

「今日はもう帰る!」 

場転 

 

男舞台袖から登場

「ただいまぁ。」

「まったく、くだらない一日だったよ。」

「あー、地味ーに疲れた。やる気無くすよね。たかが犬1匹で依頼されて‥‥」

「探偵らしい事件も事故もなーんもない」

「なんかもうさぁ、探偵ってなんなの?」

「はぁ~………」

男がっくり

「…ふぇ?」

横を見て

「今回の報酬?」

黙る&考える

思い出す

わたわたしながら

「さすが私の妻だ…いいところに気がつく」

「…ところで、少しやせた?」

「話をそらすな?」

怒られた感じ

「すみません。もうふざけません」

「実は…」

男めっちゃ頭提げる

「もらうのわすれてきましたぁっ!」

「すいませぇえぇん!」

「本当に申し訳ありませんでしたぁ」

「くだらない案件だったけど、やっぱり解決したら嬉しくって…」

ちょっとぼけかまし

「忘れちった」

立ち直って

「いや…本当に申し訳ない。生粋の探偵性分が抜けなくて。」

「そう!真実をもって人々の顔から陰りを取り払うのが私の使命なんだ。」

急転テンション 

「…って言っててもいきていけるわけじゃないのはわかってるんだけど…」

「だけどっ!人を助けるのは嫌なことじゃないし。悪いことでもない‥‥。‥‥ん?」

「分かった!私は生存能力が低いんだ…。くそっ!あの馬鹿犬より阿呆じゃないか」

「あーなんか悲しくなってきた」

またガックシ

「まぁ…なんだ、気を付けるよ」

考える人 

「何処かに働きに行くってのもなぁ…」

「君と過ごす時間が減ってしまうのも申し訳ないし…。」

「かといって出稼ぎはいやだしっ!」

「気取っている訳じゃないが…君の笑顔があれば…どんな案件でも、こなせる気がするんだ。」

「それに…貧しくっても、2人で肩寄せ合って生きていけたらそれで充分かな…と。」

「嫌味じゃない。」

「君に苦労かけているのも申し訳ないと思っているんだよ?」

「…私はどうしようもないな。わがままで」

「ふふ…なかなかに幸せな悩みだな。」

「どうしたんだい最近咳してばかりで…それに少し顔色が悪いが…」

時計を見て 

「大事があるといけない。少し早いが…もう休むといい。」

「なに…気負う必要はないよ。いずれにせよ、私はもう一仕事こなしてくるつもりだったからね。」

「少なくとも稼がないと、食べて行けないし」

「最も、この街にまともな人間が残ってるかも、疑わしいけどね。」

声色変えて

「今日の婆さんみたいに…」

「あっ、こっちの話」

「じゃあ…。行ってくるよ。」

「お休み…」

男呼び止められる

「えっ?」

「覗きをしたか?」

「な、なにを言っているんだよ」

「するわけがないだろう。相手は30歳も上なんだ。むしろ…見ちゃいけない気がする。精神のために」

「じゃあ若い子なら覗いてたかって?」

「そんなの決まってるよ」

「当たり前だ!」

脛を蹴られる

「痛い痛い、やめてください地味に脛を蹴るのは痛いって、もう!

でもこれだけは言わせてくれ」

「女の子はみんな可愛い!」

脛を蹴られる

「痛い、痛いって。だからって手を出したりなんかしないよ。」

気障っぽく

「だって僕には…君だけだ。」

「adios!」

男袖に逃げるように戻る

舞台キープ

男再来

「はぁ…。まずいな…」

「なんで私はこうなんだろうな?」

「妻に苦労を掛けるばかりで…」

「報酬は貰い忘れるし、」

「貯金も…ほぼないし。」

「慈善だけじゃ生きていけないのに。」

「この性格だけは、治らないんだよなぁ」

「お人好しなつもりもないのだけれど‥?」

「はぁ…」

「そういえば、咳ばかりして、調子が悪そうだったが、医者にはいったんだろうか…」

「…まぁいってるか。」

「行ってるよな。」

「そうだ、風邪ひいただけだよな…」

「うん…」

腕組み点々

「さぁて、もう少し頑張るか…」

男袖へ

 

 

場転

 

 

男登場

「この辺りにある家のはずだが…」

「あぁ…あれか」

「失礼致します。ご用命に預かった者ですが…」

「ご依頼はどのような案件でしょうか…」

「ご契約頂く以上は、どのようなものでも全力を注がせていただきます。ご心配なく」

「さて…本題は。」

「ほぅ…お子さんが何者かによって殺害された…と」

「部屋が散乱している…」

「外傷はない。血痕も。」

「顔だけは苦しそうだが」

「これは…」

「まぁ、勘違いも無理ないか」

戻って

「残念ながら、これは私が手に負える案件じゃない。」

「申し訳ないが…貴方のお子さんは…病死だ。」

「事件性は認められない…。やつれ方が普通ではないでしょう。衰弱だ…。冷静に見てください。」

「鬱血している…。喘息か何かでしょう…呼吸困難を招いたようです。

「首に締められた痕があるわけでも無い」

「貴方達だって、この子の面倒見てたんでしょう?」

「衰弱していく様子は知っているはずだ」

「仮に殺されたとしても、お子さんは返ってこないんです」

「認めたくないのはわかります。ずっと看病してこられたのでしょう?」

「現実を…見てください」

「つらいでしょうが、取り返しなんかつかないんですよ。」

「できる限り、丁重な弔いをしてやることですね…」

「お気持ち、お察し致します。」

「それでは、私は失礼いたします」

歩く

「それでは…」

 

反対側へ

 

「はぁ…」

「結局何もできずじまいか」

「…いや、落ち込んでる場合でもないか。」

「つぎの仕事、探さないと…」

男歩いて行こうとする

紙飛んでくる

顔ヒット

「うぉっ!」

「なんだよこれ」

暫く見る

「ほぉ‥病が流行っているのか」

紙捨てる

一回出ていく

男走って戻ってくる

「喘息?食欲の低下?」

「…まさか!」

走って退却

 

場転  

 

「大丈夫か!」

「やっぱり、黙ってたんじゃないか。なんでだよ。」

「そうだ!医者は?医者には行ったのか?」

「行ったんだよなぁ?」

「じゃぁ何で!」

「治療費?」

「あれかっ」

鞄をごそごそ

「薬?薬が必要なのか?だったら買ってくれば‥」

「‥どういうことだ?」

「ふざけるなよ、人命にも金か…。」

「すまない。今すぐ金を集めてきてやる。待ってろ。大丈夫だ絶対に…絶対に…」

ダッシュ 

「こんな時間に済まない!一刻を争うんだ」

「最近、感染症が蔓延していただろう?」

「それで‥私の妻が‥‥」

「早く、早く薬を手に入れないと!」

「でも、薬を買うのにはお金が足りないんだ」

「だから頼む!少しでもいい。少しでもいいから!お金を貸してはくれないか!」

「こんな事を兼ね合いに出すのも卑怯かもしれない。だけど」

「…救ってやりたいんだ」

「頼む!」

「だから…」

頭をあげ(人の声遠ざける)

「なんで…」

「少しで!少しでいいから!」

雨の音

崩れ落ちる

「何でみんな他人事なんだよ。」

「なんで助けてくれないんだ‥‥」

「金が無いだけで‥‥見捨てられるのかよ‥‥」

「みんな‥‥上っ面だけなのかよ‥‥!命より金なのか?」

 

場転

 

男 花をもったまま立っている

 

「結局、出来ないことばかりだ。」

「なにをするにも金…」

「モノだけじゃない」

「人間の価値だって…」

「本当に愚かだ」

「本当に大切なものがなんなのかわからなくてなってきたよ」

「だから…。もう迷わない。」

「こんな思いはもう、したくないんだ…」

「君ならきっと…分かってくれるだろう?」

「頼れるのは‥‥自分だけなんだ」

 

吹っ切れたように戻る

ヒルな感じ

明転したら優雅に座ってる

「さて、わざわざご足労ありがとうございます。」

「それでは、報告を始めさせていただきます」

「貴方の旦那さんは決まって水曜日に町はずれの酒場へ向かっていた。そこで、貴方よりも若く魅力的な女性と接触してた。」 「関係はないと旦那さんは言っていましたが…どうでしょうね?なにせ、そこまでは踏み込めませんから…」

「いかがなさいますか?突き詰めて乗り込もうにも、謝罪を受けて終わりになるかと。

「それでは、割に合わない」

「罰を下すにしても公には難しい。」

「個人的に下すしかないでしょう。」

インスト置いて

「そのため」

「ここで一つ提案なのですが、私に処分を任せていただけないでしょうか?」

「二度とご主人が浮ついた行動ができないよう、尽力いたします。」

「更に、ある程度の成功保障も致しましょう」

「ただし、これは別契約であるうえ、少し値段が高めになってしまいますが。」

「こちらは成功報酬でかまいません。」

「いかが、なされましょう」

「そうですか。承知しました」

「この度は、ご契約いただき、誠にありがとうございます。尽力させていただきます。」

 

 

「奥様、追加契約の完遂報告をさせていただきます。ご主人については、なかなか態度を改められなかった為、少し恐い思いをしていただきました。何せ開き直られては、手の出しようがありませんから。」

「奥様に飽きてしまったようです」

「あぁ、あと、ご主人が命乞いの際に興味深い事を仰っていたため、一応参考迄に…」

「それで…。ただいまは入院中でございます。」

「少し不安定になっているかもしれません。まぁ、知ったところではありませんが。」

「相手側には、慰謝料の支払いをいただきました。」

「勿論、順当にはいきませんでしたが。」

「まぁ、そこはいいでしょう」

「それでは、報酬についてですが。」

「得た慰謝料50パーセントに加え、貴方の財産、3分の1をいただきます。」

「何を今更。ふざけているとは言わせませんよ?…言ったではありませんか。割高だ…と。」

「大きなリスクを伴う仕事です。それくらいは…」

 というか、これでも値引きしてあるのですよ」

「旦那様から よいこと を聞いたので」

嘲る感じ

「慈善ではないのですよ。単なる道楽でも、ゲームでもない。」

「そもそも、契約内容を確認しなかったのは貴方の落ち度でしょう?」

「契約は絶対です。お支払いいただけない場合は…」

「言わなくても…分かりますね?」

絞った照明で独り言パート

「私が、報酬の踏み倒しなど許すわけがないでしょう?」

「といっても、あの様子では払わない…」

「相応な対価を頂くしかありませんね」

「というか、最初からそのつもりでしたが‥‥t」

「どうして賢明になれないのですかね?」

「まぁ‥‥手遅れですが。」

銃を取りだす

「死になよ」

無言で引き金を引く 

「アハハハハ、これでこの家にあるモノは頂ける。どうせ旦那はもう使い物にならないからね」

「でも‥‥」

「‥‥あの旦那の情報は耳よりだったな。」

「裁判官の腐敗…か。大方、賄賂でしょうが…」

「丁度いい、少しゆすってみましょうか。」

笑う

 

場転

 

男椅子に座って新聞読んでいる

「…くくく‥‥もうやめられないなっ!クズみたいなやつを消して行くのは!しかも消しただけ金も手に入る」 

「楽しいなぁ」

「素晴らしい仕事じゃないか」

暫くして

「なのに…なのになのになのに!」

「人間は、私達を見捨てた‥‥」

「許せない。人間はみんな自分勝手で。」

「今更すり寄ってきたって遅いんだ」

「…全て私の食い物にしてやる…」

「最初に裏切ったのは、お前達なんだからな!」

電話が鳴る

「はい、クロサギ探偵社。」

「おや、お役所の方が何の用で?」

「…捜査協力?」

「あぁ…裁判官の…連続殺人事件」

少し考え

「…まぁいいでしょう。お受けします」

「ただし、私を雇う以上、報酬は私が決めさせていただきます。何せ大口契約なので」

「今から貴方のご自宅に向かいますので、そこで交渉しましょう」

「では…」

置いて

「次は、どんな色になるのですかねぇ‥‥」

      

場転

 

「被害者は‥‥貴方の仕事仲間。裁判官、ですか」

「少なくとも恨みは買うでしょうね、人を裁くのだから」

「まぁ、そんな事どうでもいいのですが」

暫く黙っとる

紙見て

「…なんですかこの調査書は?同僚が殺されているというのに…」

「凶器、犯行時刻、目撃情報も不明…」

「これが役所の仕事?」

「端から期待はしていませんでしたが…」

「想像以上の体たらく!」

「まぁ、こんなもので、真実にたどり着くことは…」

「ない!ですね」

「これしきの調査で打ち切りとは、微塵の努力も感じられません。」

「周辺調査も不十分。遺体にしか目が向いていない」

「まぁ、正直私も どうしようもありませんが」

「“これだけ”ではね」

「まぁ、貴方方の言い訳を使うと」

「用意が周到といいますか」

「だってそうでしょ?」

「残留品が何もなかった。」

「あの現場は嫌に綺麗だった」

「血痕も無ければ、争った跡もない」

「誰かが通った痕跡も無い。」

「おまけに辺りの人通りは少ない。」

「‥ここまで条件が揃うと、犯行には打って付けの場所だ」

「あきらかな完全犯罪!」

「被害者は否応にも恨みを買う。」

「勿論、利用しない手は無い。」

「早い話、適当な理由付けて犯人に仕立て上げればいいんです」

「それから彼らを、犯人として突き出し」

「で、私は殺人鬼を捕らえた者として崇められる‥と」

「こんな事言うのも何ですが、疑われた時点で有罪の様なものでしょう?」

「たとえ冤罪でも、犯人だったとしてもね‥」

「あぁ、本当に上手く成立した事件だ」

「最も、ここまで殺し易いとは思ってもいませんでしたが‥」

「おっと‥‥少し?いや、話過ぎてしまったかな?」

「驚くのも無理無いとは思いますが‥」

 

 

 

「‥そうです、私が貴方の同僚を。彼を殺したんです」

開き直り

「浮気調査でとある男爵を締めた際、生命の確保と引き換えに、面白い話を聞きましてね…」

「そう、貴方がた裁判官の腐敗だ」

「聞くところによれば金銭の見返りを条件に、不当な有罪判決を出していたそうですね…」

「モノは試し、ご同僚の一人をゆすってみたら大当たり」

「かなりの額を受け取っていた」

「それで何人殺されたのでしょうねぇ」

「…まぁ、順当に考えて即刻、裁判に突き出す予定だったのですが…奴は私に言い寄ってきた」

「内密にしてくれ…と」

「だから、私も見返りを求めたんです。」

「相応な報酬を…と」

「ところが、腐ったお方だった。そんな状況でも私の足元を見てくるようでしてね…」

「そこで少し脅してみたわけですが…」

「そうしたら今度は」

「い、命だけは!ってね。あきれるようなありさまでしたよ」

性感してるように

「理性を保つのが大変でしたよ…醜く迫られたら我慢できないじゃないですか」

「人の一生を左右するなんて…」

「で、生かす代わりに多額の金をいただいた」

「とはいえ、殺したわけですが。」

「何故かって?」

「だって、生かしておいては足がついてしまうんですよ。脅したことも。」

「だったら、どうする?」

「簡単なこと…」

「始末してしまえばいいでしょう。単純に。」

「そうするほかないのだから…」

「それに、適当に犯人を仕立てて突き出せば、私は英雄となれる。更なる富は目前なんです。更に更に都合のいい事。彼ら

恨みを買う立場ですから」

「そのため…」

「片っ端から貴方達を始末しようとしたのです。」

「なんてったって甘い蜜ですから」

「そんな中にも関心する方は一応いましたよ。脅されて、殺されるくらいなら…と」

「まぁ関心したのはそこだけだったんですけどね」

「自殺しましたねぇ」

首カックン

「手間が省けて助かりましたよ。」

「あ、私は悪いとは微塵も思っていませんよ。」

「結果を考えてくださいよ。正義は成立している訳だ。何も問題はない。」

「と、い、う、こ、と、で」

「今回、本来ならば裁判官全員を始末するはずだった。しかしねぇ。誤算でした。まさか、ターゲットから依頼が来るとはね。」

「それに、もっとも、仕方無いではないですか?貴方に露顕した、いや話してしまった」

「犯人が凶悪であった程、国や国民の関心は大きい。即ち、事件を解決して得る支持も比例する。」

「加えて、世間は、裁判官がターゲットであることに気づいていない。何せこんな時世、自分が生きるので精いっぱい。他

がどうなろうと知ったことではない…と。何が犠牲になっても、事件は成り立つ。」

「…ならば、やることはただ一つ」

「分かるでしょう?」

「…私につきませんか?」

「共に悪行を働いていた裁判官を裁いた英雄になれば、何不自由のない暮らしが約束されるのですよ」

「ゴミを処分するだけでいいのです。何も気負う必要などない‥‥。だって、相手は捨てられて当然なんですから」

「どうです?」

「悪い話ではない筈だ」

「人のすることじゃない?」

「何を仰る。真実を見つけるだけが、仕事なのではないのです。‥‥というか、ただ仕事するだけでは、つまらないでしょう?だから、ゲームをするんです。」

「都合のいい真実を作り上げ、醜い人間を、脅し、晒しあげ、断末魔を楽しむ‥‥」

「ところで、返事は?」

「私は賢明な貴方を見込んだのですが…唯一腐敗に関わりのないお方だ」

「私の期待を裏切らないで欲しいものですよ」

「そうですか。残念だ。」

「一つ、お教えしましょう。その答えは間違いだ。完全なる間違いだ。」

「この状況。私の欲しいものくらい、いや、貴方に何を求めるか、くらい、解るはずなのですが」

「期待はずれです。」

「貴方も結局、偽善者だったんですね?」

「だって、貴方の選択は何も変えられないじゃないか」

「…口だけでなんにもできない奴が」

「私は、大っ嫌いなんですよ。そういうの」

「人を頼っておいて、頼られたら突き放す‥」

「今迄、私も苦しめられてきたんです」

「そういう人間に」

「だから‥‥」

溜息ついて銃を出す

照射モーション暫く

「‥‥‥あなたが無実?何を言っているのでしょうか。あなたは見て見ぬふりをしていただろう?」

「あなたはただ、当事者になるのを回避していただけだ。」

「それだって罪なんだよ」

何か聞くふり

「子供?あぁ、貴方の。」

「それがどうしました?」

「子供がいるから殺すな?」

「はぁ…貴方が消えなければ私は困ってしまうのですが」

「是が否でも死ねないっと言った感じですか…」

「はぁ…」

「…なら…仕方がない」

「この事実を他言しないのが条件ですが」

「誰にも言わず」

「一切、私に不利益を与えない…と」

「誓えますか?」

「…そうですか」

めっちゃ笑顔

「では、今回だけは…」

「…なんて、あると思いました。」

銃を取り出し殺す

戻って

「馬鹿なんですかね?人間などが約束を守るなんてあり得ない。人間が誰かのために生きるなんて絶対にない。」

「腐敗していなくても…口だけの人間。」

「こうなって当たり前です。」

「さて…」

「たしか、子供がいると…。」

「ついでにやっておきましょうか」

サクッと殺したかったんだけど。だめだった

「さて‥‥」

銃を取りだす

「その様子…お前も病か。治療ができない?」

「聞いているのだが‥」

持ってる銃を落として

「ああ…。」

少し黙る

「お前はどう思う?自分の命は金次第。金がないというだけで、薬も買えなくて。」

「…自分は何もしていないのに」

「理不尽な目に遭って!」

「生きたいと願っても誰かが助けてくれるわけでもない。」

「いいや、助けてなんかくれない」

「‥きっと生きる資格なんかなくて」

「そう‥‥生きていい人間とダメな人間がいる‥‥というだけ」

「だって、頼れるものなんか、はじめからなかったのだから」

「‥‥そう、割り切れれば簡単だったんだがな」

この前後くらいで腕掴むような動作する

わかんない‥みたいな動作

「何で…ためらっているんだ?」

「あれ?」

「おかしいな…」

「いつも、やってきたことなのに…」

「罪悪感?」

「違う!」

「私のせいじゃない!」

「そうだ!金にしか興味のない人間のせいだ。」

「…食い物にしてやるって、決めたじゃないか…」

「…殺してしまえば、またいつも通りに…」

「そう、、少し引き金を引くだけ。簡単だ!」

「そうするだけで、いいんだ」

腕もって見つめて

「できない…。」

「何で、理不尽な目に遭っているのに。」

「何故人を憎まない?お前を苦しめる人間を!‥‥私とは、何が違う!なにが足りないんだ」

「私が‥おかしいのか?」

「やめろそんな目で見るな!見ないでくれ頼むから」

頭抱える

「何故恐怖なんか…。」

「やめだ…」

無言でゆっくり出て行く

花束と瓶を持って

「ここに来るのは何度目だろうな」

「もう…数えきれないな」

感傷的に

「私は…これからどうしたらいい?」

「信じていたものも、役に立たなくなってしまったよ」

「もう…何もみえないんだ」

「先のことなんて」

「君のいない未来がこんなに辛かったとはね」

「私は、ずっと逃げていてんだ」

「現実から‥‥も」

「自分の不幸は他人のせいにして。いいように責任を被せて‥‥」

「八つ当たりしてたんだよ」

「子供みたいに‥‥。」

「それで金を得て、」

「どんなに望むものを手に入れたって…結局はまやかしだった。」

「今更薬を求めたところで…なのに」

「君が居なくなってさみしかったんだよ」

「埋めようとあがいて、でも、結局、満たされなくて‥‥」

「で…いろんなものを踏みにじってきたんだ。」

「憎しみに任せて。いろんな、大事なものを…」

「奪ってしまっていたんだ。」

「今更分かったって遅いのにな。」

「どうしようもないな私は。最後まで…」 

追手の迫る声 

薬の瓶置いて 

「こんなものもういらないな。」

「あれほど欲していたのに。」

「今ならいくらでも買える。」

「でも…」

「本当に大事なもの見つけたから…」

「探さなくてもあったんだ。ここに。だから‥‥。」

「せめて最後の私を…手向けを…」

立ち上がり

 

追手の迫る声

 

「ああ、私への嫌疑。全て認めよう。為してきた邪知暴虐の数々。全て私の行いだ!」

「今更弁明の余地もない!私は虚ろにすがり翻弄された哀れな男だ。」

「だがしかし、私にもようやく真実がもたらされた。かけがえのない真実が。」

「だからこそ問おう、是非考えてくれ!あなたたちが本当に必要としているものはなんだ!」

「失ってからでは遅い!私のように空虚に翻弄される前に!」

「いつまでもそばにあるとは限らないんだ!」

「だから…気づいてくれ!」

「そう…真実は‥‥」

 

 

                                                                2015 秋

とりあえずプロフィール

貴重な時間をこんな一オタクのためにさいてくださって恐縮の極みでぇごぜぇまっすw

                      <一香のステータス>

・生まれは北海道、育ちは関東

・小さい頃から妄想空想が好き

・今は演劇も好き

・アニメ、ゲーム、小説なんでもあり今はWA2

f:id:yixiangj11:20181122181503j:image

・演劇部- 主に脚本&舞台監督 、美術ピンスポ

    やったりもする。こーゆーのね↓

f:id:yixiangj11:20181122181533p:image

・超個人趣味で脚本の販売とか小説書いたりも

・趣味は表向きはギター(ほんとはもうそ‥‥)

                                         ‥‥‥てなかんじです!

 

あとは絵を描いたり、ですかねぇ‥‥

‥‥エ○ゲやってるとか、男趣味とか言っちゃいけない。女だってやりたくなるんだ‥‥かわいいんだよ⁉︎WAヒロインズは!

って、言ってしまうと、女の子が好きなのでぇ彼氏より先に彼女ができちゃうんですよねーw

‥‥うん、思いっきり少子高齢化招いてるね!

 

冗談はここまで!

世間知らずののんき者で浮いたことを言ってしまうかもですが、そこはご愛嬌ってことでおねがいしまっす^_−☆

一家してSNSに弱いので、こういうことするのは私だけなんですが、それもそれとてお付き合いいただけるととても嬉しいです!

もし、演劇関係の方の目に留まりましたら、脚本のご利用やご相談なども大歓迎ですので、お気軽にご連絡ください。( ワンチャン知ってる可能性あるかもだけどw)

 

 

 

追伸

一応自分も舞台に立ったりするもんで、書くのが遅かったり納期遅らせたりするかもですが、……許してください。極力サボって活動に専念しようとは思いますけどね‥‥‥w(果たしてそれでいいのか?一香よ)

                                                    to  becontinued